お酒のおともに
お酒でも飲みながら見ていただければ幸いです。
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最終回も興味深く見た。
マネーの暴走を許した原因は、何だったのか。
まずは、金融に関する規制が無かったということである。アメリカを規制するものはなかった。IMFはアメリカの財務省、中央銀行、金融市場出身者やが歴代の総裁を務めており、新自由主義的な考え方を持った人ばかりだった。
また、自由主義が絶対的だと思われていることである。いまだに資本主義の優位性を語る人が多い。しかしこれは社会主義と比較した場合に言えることであって、自由主義がベストではない。
人間は欲望を求めるものである。少ない資本で最大の利益を上げようとするという本能は止められない。この人間性への思慮不足も、原因の一つだろう。
アメリカの超低金利政策とアメリカの大量消費による好景気。マネーの流通の拡大が繁栄をもたらしていると勘違いを皆で犯していた。
これら、市場の弱点、愚かさを認識して、私たちは前に進まねばならない。
進むための指針も番組の中で示されたと思う。
ゲストの西原理恵子が言っていた漁師さんのお金はうろこや血がついていたという話、鹿児島銀行が土地建物を担保とした融資から、家畜を担保にした融資を始めたこと、これらから見えてくるものは、産業とともに生きる資本主義である。
金融が本来あるべき姿だろう。金融に関わる人間がこの考え方を忘れた瞬間、バブルが発生し、マネーが暴走するということだと思う。
コロンビア大のスティグリッツ教授が提唱していた、世界経済理事会の創設なども重要だろう。G20でも金融市場における規制の必要性が議論したが、何一つ具体化されていない。
超大国ばかりの意見を伺うのではなく、途上国の話も聞くことができる国連という場での創設が望まれる。
もう一つは、公益資本主義の考え方である。
原丈人氏が提唱する、利益を株主のためでなく社会のために使うという理念には、とても共感した。
金融は利益率が高く株主を豊かにする基幹産業だと勘違いしたアメリカの猿真似などせず、日本は実業に注力すべきというのは、まったくその通りだと思った。日本はそういった文化、伝統をもつ唯一の先進国としての自覚を持つべきだと思う。
ハーバード大マイケル・サンデル教授も経済成長だけが社会の目的になっては大変なことになる、「公共性」という価値観をもう一度取り戻す必要があると言っていた。
こういった金融についての考え方は、国のかたちを決める大きな話であり、本来はもっと多くの人で議論すべきものだろう。しかし、政治の中でこれらの話題を正面から語る人が少ないのはどういうことだろうか。
総選挙が近いが、どこまで真剣に今後の金融のあり方を考えている候補者がいるのだろうか。
他にも、日本の課題は多い。学力低下が著しい教育をどう考えるのか。
オバマ大統領がプラハ演説で語った核なき世界を日本としてどのように構築するのか。そのための外交政策は。
格差が生じた社会に対して、どのように弱者を救済し、自立させるのか。
自殺者が3万人を超える社会をどう変えていくのか。
10年後のビジョンも大事だが、4年で何を実現するのか、きちんと示してもらいたいものだ。
マネーの暴走を許した原因は、何だったのか。
まずは、金融に関する規制が無かったということである。アメリカを規制するものはなかった。IMFはアメリカの財務省、中央銀行、金融市場出身者やが歴代の総裁を務めており、新自由主義的な考え方を持った人ばかりだった。
また、自由主義が絶対的だと思われていることである。いまだに資本主義の優位性を語る人が多い。しかしこれは社会主義と比較した場合に言えることであって、自由主義がベストではない。
人間は欲望を求めるものである。少ない資本で最大の利益を上げようとするという本能は止められない。この人間性への思慮不足も、原因の一つだろう。
アメリカの超低金利政策とアメリカの大量消費による好景気。マネーの流通の拡大が繁栄をもたらしていると勘違いを皆で犯していた。
これら、市場の弱点、愚かさを認識して、私たちは前に進まねばならない。
進むための指針も番組の中で示されたと思う。
ゲストの西原理恵子が言っていた漁師さんのお金はうろこや血がついていたという話、鹿児島銀行が土地建物を担保とした融資から、家畜を担保にした融資を始めたこと、これらから見えてくるものは、産業とともに生きる資本主義である。
金融が本来あるべき姿だろう。金融に関わる人間がこの考え方を忘れた瞬間、バブルが発生し、マネーが暴走するということだと思う。
コロンビア大のスティグリッツ教授が提唱していた、世界経済理事会の創設なども重要だろう。G20でも金融市場における規制の必要性が議論したが、何一つ具体化されていない。
超大国ばかりの意見を伺うのではなく、途上国の話も聞くことができる国連という場での創設が望まれる。
もう一つは、公益資本主義の考え方である。
原丈人氏が提唱する、利益を株主のためでなく社会のために使うという理念には、とても共感した。
金融は利益率が高く株主を豊かにする基幹産業だと勘違いしたアメリカの猿真似などせず、日本は実業に注力すべきというのは、まったくその通りだと思った。日本はそういった文化、伝統をもつ唯一の先進国としての自覚を持つべきだと思う。
ハーバード大マイケル・サンデル教授も経済成長だけが社会の目的になっては大変なことになる、「公共性」という価値観をもう一度取り戻す必要があると言っていた。
こういった金融についての考え方は、国のかたちを決める大きな話であり、本来はもっと多くの人で議論すべきものだろう。しかし、政治の中でこれらの話題を正面から語る人が少ないのはどういうことだろうか。
総選挙が近いが、どこまで真剣に今後の金融のあり方を考えている候補者がいるのだろうか。
他にも、日本の課題は多い。学力低下が著しい教育をどう考えるのか。
オバマ大統領がプラハ演説で語った核なき世界を日本としてどのように構築するのか。そのための外交政策は。
格差が生じた社会に対して、どのように弱者を救済し、自立させるのか。
自殺者が3万人を超える社会をどう変えていくのか。
10年後のビジョンも大事だが、4年で何を実現するのか、きちんと示してもらいたいものだ。
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- 2009-08-02
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